シエナ通信 Vol.1 (2001年7月)
Copyright(C) 2001 Kiyomi Otawa
初めまして。シエナよりみなさんにメッセージが送れることを嬉しく思います!

ひょんなきっかけから、シエナ国立のエノテカイタリアーナの別館機能を持つ「エノテカトスカーナ」に身を置けるようになり
(右の写真がエノテカ・トスカーナ店内)、それまでは全くワインに無知だった私がゆっくりとイタリアワインのすばらしさにはまってます。
ということで、素人視点からの、体験型ワインコラムです。

ワインを飲もっ!という時、カンティーナで働く人達の思いや
健康に育つトスカーナの葡萄畑などが、
ふっと思い出される時があります。
ワインを飲むときに、「色」「香り」「味」、、、みたいな段階が
言われますけど、その前に、こんな情景イメージから入ると、
ワインを美味しく、愛しくのめるんです!
シエナでの身の回りの出来事、初心者がこんな接点を持って
ワインに魅せられてますみたいな、のんびり型のコラムです。
ワインをしっかり勉強されている方からみたら、
「ちょっと待って!違う違う!」みたいな許し難い内容も、
平気で書いちゃうと思うんです!
そんな時は、逆に教えてくださいね!
葡萄畑
6月の下旬にモンタルチーノへ行き、Fuligniを訪れました。
アポなしの突然訪問に、マリアフローラばあさん自らお出迎え。
「あら〜、丁度今、みんな仕事に出ていて、テイスティングできないのよ!悪いわ〜」
「また別の日に改めて来てもらえないかしら・・・?」
そう言いつつも、畑について語ってくれました。
おばあちゃんは、ローマ大学とシエナ大学出の経歴を持つインテリタイプ。
キリッとした佇まいを持ちながらも、全然とげとげしくなく、熱心に語ってくれました。
「ブルネロの木が育って葡萄が採れるようになるのに大体10年はかかるのよ。
10年が経って、さあ今年は!と待ちかまえた11年目の出来は大失敗。
その翌年も同様に収穫0。
その次の年、13年目にしてやっと全体の30%を収穫出来たの。
そして、翌年は70%・・・。ブルネロ造りを始めるには、大変な忍耐が必要なのよ。
だから、昔からあるカンティーナは、その経験の厚みからいって、素晴らしい
ブルネロを造っていると言えるわ。
最近のカンティーナは今頃相当な苦労しているはずよ。」
「2度、葡萄の選果をするのよ。1回目は、7月。1本の幹毎に多くて5房までね。
それ以上は幹から遠い順に、切り捨てるの。
そうしないと、葡萄の養分が最高の状態にならないのよ。
2回目は、8月の10日前後。この時期には葡萄の色を観て選定するわけ。
濃いルビー色は合格。ピンク色やグリーンの房は切り落とさないといけないの。」
「この畑には、ガレストロ土壌と石灰質2つの異なる土壌があるのよ。
ガレストロ土壌は力強い葡萄を作るの。石が多くて、水はけがいいの。
石灰質の土壌は、エレガントな味覚の葡萄を作るのよ。
大昔は海だったから、未だに貝の化石が出てくわよ。
私達は、この2種類の土壌からなる葡萄を混ぜて使ってるから、美味しいわよ!」
こんなお婆ちゃんより、「日本は火山国でしょ、どんな土なの?
地盤はしっかりしているの?・・・」と専ら土壌の質問を受けました。
1989年より日本への輸出もしているそうなので、
日本でもフリーニのブルネロは見つかると思います。
4ヘクタールの小規模家族経営のカンティーナ。
1924年からこの地でワイン造りに着手してます。
シエナよりワインの旅をするために
バスの時刻表は、こちらをクリックしてください。
ブルネロやヴィーノ・ノービレは日本でも馴染みとなっていますが、
さて、実際この地を訪れるとなるとどうでしょう?
シエナから近いはずなのに、今一、交通機関や宿泊施設等の情報入手ができずに
現地への道のりは長く感じてしまいます。
しかし、日本から女性一人でワインを楽しみに来られる方も珍しくなく
「ワインはあくまでも趣味です!」と言いながら、言葉の壁を押しのけ、
情熱に駆られて行動しちゃう!そんな逞しい方も結構いらっしゃいます。
みなさんも、「よし!トスカーナにワインを飲みに行くぞ!」という、
ちょっとした冒険旅を心に抱いてみてはいかがですか?
仮想イメージから、いつかは現実へ向けて。
日頃飲んでいるワインがどんな環境で育っているのか実際肌で感じたら、
ワインに愛おしさを感じることと思います。
そんな方の為に、今回はモンタルチーノの情報を提供します。
モンタルチーノに宿泊。
車がある方は、郊外にあるアグリトゥリズモで泊まることも出来ますが、
今回はバスで頑張って訪れる方の為のホテル紹介です。
どれもモンタルチーノのバス停より歩いて行ける
ロケーション共に眺めの良いホテルです。
・Hotel dei Capitani tel/0577-847227 fax/0577-847239 via Lapini,6(町中)
★★★ホテル。
小さなプール・庭・駐車場あり。冷蔵庫、テレビ、電話、金庫、エアコン付き。
一部屋190.000リラ
・Hotel Bellaria tel/0577-849326 fax/0577-846-012 via Osticcio,19(郊外)
★★★ホテル。
プール・駐車場あり。冷蔵庫、テレビ、金庫、エアコン付き。
一部屋100.000〜160.000リラ
・Hotel il Giglio tel&fax/0577-848167 via Saloni,5(町中)
e-mail:hotelgiglio@tin.it
★★★ホテル。
駐車場・レストランあり。冷蔵庫、テレビ、電話付き。
一部屋90.000リラ(シングル)/ 130.000リラ(ダブル)
・Hotel Residence Montalcino tel&fax/0577-847188 via Saloni,31(町中)
★★★ホテル。
駐車場、庭、レストランあり。テレビ、電話付き。
一部屋140.000〜150.000リラ
私の場合、ホテルの予約はまず先方に電話を入れ、希望日の空室状況、
金額、支払い方法等の確認をします。
そして、予約確定のために、自分の名前、連絡先、宿泊日、
電話で話した条件(金額や朝食付き、トイレ付き等)を記載したFAXを先方へ送ります。
念のため、先方からも予約確定の返事がFAXでもらえるとよいのですが、、、。
もし、大変そうでしたら、航空チケットを買った旅行代理店や海外で使える
キャッシングカードのサービスに〔ホテル予約手配〕のあるところもありますので、
そこにお願いしてしまうのも手ですね。
そして、美味しい物、食べましょ!。
ブルネロ!ブルネロ ブルネロ!そうです。ブルネロを飲みに行くんです。
「で、何を頼めばいいのかしら?」ふとお腹が空いたとき、
何を食べればいいのか考えてないことに気づきました。
ということで、町中にあるお勧めレストランです。
Il grappolo blu
Scale di via Moglio,1 0577-847150 (金曜定休・1/15〜2/15休業)
・平均客単価:ITL 40.000 (ワイン除く) クレジット可
店内はトスカーナの田舎風。
注目の逸品より、
「i ravioli di pecorino・羊のチーズのラビオリ」
「lo stinco di manzo all‘aceto balsamico・バルサミコソースの牛すね肉」
「il cinghiale in bianco・白のイノシシ」
「la crostata di crema di limone e pinoli・レモンと松の実のクリームソースのタルト」
350種が揃うカンティーナが管理されている。
Re di Macchia
Via Saloni,21 0577-846116 (金曜定休・1/9〜2/9休業)
・平均客単価:ITL 80.000 (ワイン除く) カード可
ルネッサンス時代の家のそばにある店は、お洒落で上エレガント。
メニューは4つ。
「菜食料理 vegetariano」
「郷土料理 tradizionale」
「軽めの料理 leggero」
「創作料理 creativo」。
全てのメニューは地元産の素材で料理されている。
ドルチェはいつもデザートワインと出される。
シエナ駅(鉄道)とシエナ中心街を結ぶバス
シエナ駅と中心街への往復はバスを使います。(バス:8分 / 徒歩:20分)
バスは、白の車体に赤のライン、またはオレンジ色をしています。
かなりの系統が、駅と中心街を結んでいます。
〔シエナ駅のバス停位置〕
シエナ駅(鉄道)の改札を出、目の前の横断歩道を渡ると、
その延長にバス停はあります。
〔中心街のメインバスターミナル・2カ所〕
・PIAZZA del Sale・・・ほんの少し裏手にある終着所
・LIZZA ・・・中心街
【シエナ駅】←→【PIAZZA del Sale】
4・6・8・10・11・14・17系統
【シエナ駅】←→【LIZZA】
3・9・10系統
乗車位置に注意!
(バスは街を円状に走行しています。系統によっては、乗車位置が2カ所ありますので、乗車前に確認して下さい。
もし、間違えて乗ってしまっても、ぐるっと遠回りしつついずれは到着します。小さな街ですので。)
エノテカショップ動向
日本人客が比較的「ブルネロ」や「キャンティ・クラシコ」を
お買い求めになるのに比べ、欧米のお客様は「ノービレ」を
まとめて買われる傾向があります。
今回は、VINO NOBIRE DI MONTEPULCIANOより
「TENUTA VALDIPIATTA 98」を紹介します。(右の写真)
・サンジョヴェーゼ(85%)、カナイオーロ・ロッソ(15%)
・2年熟成(6ヶ月/フレンチオークのバリック・18ヶ月/5000のズラヴォニアオーク)
瓶詰めされた後、6ヶ月間寝かして出荷
口に含んだ感じの滑らかで軽やかな感じがやさしいワインです。
でも、しっかりとした味の主張はあるんです。
エレガントで、控えめな華やかさを持ったワインです。
気位の高い、育ちの良いお嬢様タイプでありながら、
庶民的感覚も持ち備えた、そんな性格を感じます。
大袈裟にならない程度に、ちょっと背伸びした気分にさせてくれる
そんなワインでした。
みなさんは「ノービレ」について、どんな感想をお持ちになりますか?
私は、このワイン、好きです!
質問っ!
「キャンティ・クラシコ=ガッロ・ネロ」なの?
こんな質問を受けましたので、早速、店のパトリッツィオに聞いてみました。
「フィレンツェとシエナの間にあるポイントゾーンをキャンティ・クラシコっていうよね!
で、そこのワイン協会がガッロ・ネロ。だから、その地域にあるカンティーナが協会に
加盟していれば、ワインのボトルにガッロ・ネロの黒い鶏マークを使うんだ。
その地域に有りながら協会に加盟してないカンティーナも結構あって、
そこは当然マークは使えないんだよ。」
「どうして、協会に加盟しないカンティーナがあるの?」
「協会のガッロ・ネロに属さなくてもカンティーナの名が知れ渡っていて
独自でやっていけてるところも多いんだ。
ANTINORI、FELSINA、GABBIANO、RUFFINO・・・なんてそうだよね。」
ということでした!。
おまけのイタリア語コーナー
みなさん、イタリア語を使ってみましょ!
今回は、イタリアでのテーブルシーンです。
〈初めの一言〉
今日は!ボンジョルノ!(Buongiorno!)
今晩は!ボナセーラ!(Buonasera!)
〈ワインをオーダーする時〉
○○○を注文(食べたい、飲みたい)のですが? ボレイ、プレンデレ ○○○。(Vorrei prendere 〜!)
○○○はありますか? チェ、○○○?(c’e 〜)
〈店の人に一言感想を言いたい時〉
なんて美味しいんだろ! ケ、ボーノ!(Che buono!)
お腹一杯です! (男性の表現)ソーノ、サッツィオ(sono sazio)
(女性の表現)ソーノ、サッツィア(sono sazia)
満足です! (男性の表現)ソーノ、コンテント(sono contento)
(女性の表現)ソーノ、コンテンタ(sono contenta)
ごちそうさま! オ マンジャート ベーネ グラッツェ!(Ho mangiato bene grazie)
〈お店を出るとき〉
どうもありがとう! グラッツェ ミッレ!(grazie mille!)
また戻って来たいわ! リトルネロ、ウン ジョルノ!(ritornero un giorno)
またね、さよなら! アリヴェデルチ!(arrivederci!)
〈これも大事〉
トイレはどこですか? ドベェ イル バーニョ?(dov’e il bagno?)
皆さん、夏ですね!ちょっと涼しい頃に屋外でもワインが楽しめる季節です。
近所の公園で、海で、河原でワインと共に休日を楽しまれるのもいいですね。
ちょっと、お肉やさんに立ち寄って、お勧めの美味しいハムといっしょに!
中世の街シエナは当然冷房もなく、食事時はあちこちの開けられた窓からのいい匂いが
飛び交ってます。
「おや、誰かと思えば!元気?」「元気、元気。で、どうっ最近は!聞かせてよ!」みたいな、
街全体がまるでバールのようにおしゃべり好きな人たちで賑わってます。
年に2度あるパリオ祭は、7月2日と8月16日。
セネーゼ(シエナ地元出身者)の興奮具合も、肌で感じ取れる、
そんな熱いシエナの今日この頃です。
では、みなさん!ワインと共に、素敵な時を過ごしましょう!
SALUTE!