シエナ通信 Vol.4 (2001年10月)

Copyright(C) 2001 Kiyomi Otawa

今日は。みなさん、お元気ですか?
ここシエナはつい最近迄の夏の暑さが遠い昔のように感じられ、涼しさを既に通り越した、
ピリッと冷たい空気に包まれてます。

セネーゼ(シエナ出身者)のシックな秋の装いに、
夏とは違った華やかさで賑わうシエナの街。
この季節はイタリア人の美的感覚に心底賞賛せざるを得ません。
何気ない普段着に見られる配色、素材、スカーフ等の
小物が活きる全体のバランスコーディネート。
いつも通る路を少しゆっくりとした歩調で歩き、街ゆく人の装いを観察すると、
雑誌を眺めるよりも数段の説得力があります。

そして、秋のコーディネートと言えば、目で楽しむファッションの他に、
味覚のコーディネートも気になりますね。
ポルチーニ茸やイノシシなど、コクのある味覚が楽しめるこの季節は、
リゼルバ系やバリックの効いたワインも気になりますし、
清涼感とは全く正反対の性格を持つ甘いヴィンサントでもって、「ごちそう様!」と、
嬉しい余韻を最後に持ってきたくもなります。
みなさんは、どのような味覚のコーディネート感覚をお持ちなんでしょうか?
十人十色!美味しいと感じればOKです!
ご自分の個性で、味覚のセンス、どんどん追求してみましょう!

葡萄畑

 今回は、モンタルチーノは「Tenuta VALDICAVA」の訪問レポートです。
シエナからモンタルチーノの中心街へと走らせる車から、
葡萄畑にVALDICAVAのサインが目に留まります。
 「アーッ!ヴァルディカーバ、ヴァルディカーバ!戻って、戻って〜!」
突然の大声につられ、運転していた友達が慌ててブレーキを踏みます。

閉じられた大きな鉄柵門の前に車を止め、しばらくお屋敷を眺めていると、
ちょうど白いシャツの素敵な男性が家から出てきました。
 「今日は〜、突然なんですが、カンティーナ見せて戴くことできますか〜?」
時刻は丁度お昼の12時。通常、カンティーナの訪問は午前10時〜12時、
午後2時半〜5時が常識的です。
これからお昼といったこの時間帯の申し出に対する返事を十分覚悟していたのですが、
「いいですよ。ちょっと、やり残していることがあるから、
あと15分程待ってもらえますか?」との
予想を反する嬉しい答え!

実は、このエレガントな気品と穏やかな優しさを漂わせた男性こそが、
初代オーナーの孫で3代目にあたるビンチェンツォ氏です。

私達が畑に現れると間もなく、畑で遊んでいたビンチェンツォ氏のお子さん、
ピエル・フィリッポ君とソフィアちゃんがパパめがけて走ってきます。
もうすぐ3歳になるソフィアちゃんを抱き上げ、
「いい子だね、お兄ちゃんとあっちの畑で遊んでるんだよ、いいね?」と
ほっぺたにキスするビンチェンツォ氏に「うん!」と素直にうなずき、
「チャオ・チャオ〜」と私たちに挨拶するソフィアちゃんは、まるで天使か妖精のよう。

「ここでは、ああやって小さな子供達を安心して畑で遊ばせていられるんです。
農薬を本当に微量しか使ってませんから・・・」
子供が葡萄を頬ばっても、パパ・ビンチェンツォ氏は全く心配無用です。

「私達の仕事の80%は、
土に注いでいるんですよ」
VALDICAVAのワイン造りの基本姿勢は
土地を知ること。
「あっちのグレーの土地は
アルジッラ(粘土質)、
その手前の茶色ゾーンはサッビア(砂質)、
そして、その他にも
ガレストロ・ロッチャ(石の多い耕地)・・・
1ヘクタールの区間一つとっても、
数メートル毎に違う性質の土があるんですよ。」
「一番大切なのは、土を知り、土を選ぶこと。
最終的な葡萄の出来具合がどの区間も同じレベルであるようにするんですよ。」

10年程前からアグロノモ(農学者)を週に2度招き、徹底的に土を診ます。
アグロノモを通じて、その時その時、畑で働くスタッフは何をすべきか?
彼の指示に従った畑作り〜葡萄造りが行われます。
「水、掃除等、成長を促進することに関しては、あえて、必要最小限度の
働きかけしかしませんね。化学肥料もほんの僅かな量を使います。
畑や葡萄に対して過保護に接すると、彼ら(自然)自身が働く力を失いますからね。」

土地や葡萄の性質を知った上で、手を加えたり、彼らをコントロールするのではなく、
あくまでも、自然の法則に従う姿勢です。

ここでは、ベンデンミア(葡萄の収穫)は9月10日〜10月15日にかけて行われます。
この期間内の6日に渡り収穫が行われ、とりかかりは、ロッソ・ディ・モンタルチーノ用の
若いワイン用の葡萄からです。

ここで場所を変え、熟成中のワインが眠る
カンティーナへと案内していただきます。
ここでは、‘99年に収穫された、
2004年の市場デビューのため
只今熟成中のワインを試飲させていただきました。
  「春って感じですね。
   軽やかで、繊細で、暖かな日だまりにいる時の
   心地よさというか・・・。
   このワイン、女性的な性格を感じます!」
「そう。じゃ、次にこれを試してみて」
2つ先の樽より、別のワインが注がれます。
  「あっ、色が濃いですね。さっきの99年に比べて、
   こちらはいつの葡萄ですか?」
「いいえ、同じですよ。どちらも99年です」
どちらもサンジョベーゼ・グロッソ。
同じ収穫時期、同じ熟成期間、同じ区域、同じカンティーナ・・・。
でも、どうしてでしょう、この明らかな色の違い!

  「あれ〜、薫り・味も全然ちがいますね!濃い!先ほどの春に比べたら、
   夏の終わりって感じです。軽やかさの代わりに色濃く、鮮明な存在感・・・」
 「そうでしょ。先ほどのエレガントなタイプに比べてこちらのは、力強く・円熟された
  味覚豊かなタイプ。男性的な感じがしますよね」
「初めのワインは‘Pievecchina’という区間の葡萄。後者のはPoggineからとれた葡萄。
 40:60の比率で混合してるんですよ」

サンジョヴェーゼは土地(土壌)によって味がかなり違ってくるとは聞いてましたが、
まさしくこういうことなんですね。
味を持って体験し、深〜く納得しました。
 
「Tenuta VALDICAVA」の
ワイン生産本数は年間50,000本。
ロッソ・ディ・モンタルチーノ:20,000本、
ブルネロ:20,000本、他、
10,000本はリゼルバ・クリュタイプの
ブルネロです。

ここのワインは生産本数が少なく、
ワインの一切の販売を組合に
任せているため、
ここのカンティーナですらワインを
販売していません。
エノテカでの購入となります。

ソフィアちゃんの手を取り、ピエル・フィリッポ君が
葡萄畑から帰ってきました。
9月に入り、長い夏休みもカウントダウンです。
「もうすぐ、学校始まるわね!」
 「あ〜ヤダ!」
「宿題、終わった?」
 「まだ・・・」
「お父さんの仕事、手伝ったりするの?」
 「うんっ!」
「ベンデンミア(葡萄の収穫)で、お父さんの手伝いするの?」
 「もちろん!」
「お父さんの仕事、好き?」
 「大好き!!!」

妹の面倒見の良い優しいピエル・フィリッポ君はまだ10歳の小さな少年ですが、
ワインは大好きとのことです。
葡萄への愛着がはっきりと感じられるピエル・フィリッポ君の姿から、
「Tenuta VALDICAVA」の将来もまた楽しみです。
ビンチェンツォ氏からは、子供を大事に育てる親心のような、
そんなワイン造りの姿勢を感じました。
それは、決して過保護に、自分のエゴに基づいたものではなく、
本来の性質を尊重し、回りの環境に目を配りながらも成長過程を見守るといった、
筋の通った潔白なブルネロ造りの方針。
特別な日には是非、こんなブルネロで乾杯したいものですね!





シエナよりワインの旅をするために

●ボルゲリで宿泊

7月号〜9月号にわたってシエナからバスで行くトスカーナワインの里
(モンタルチーノ・モンテプルチャーノ・キャンティの一部)を紹介しましたが、
今回は電車編です。
スーパートスカンで知られる海沿いの『マレンマ地方』、
「Bolgheri 」〜「Campiglia Marittima」を訪れてみましょう。
「Bolgheri 」はSassicaiaですっかりお馴染みの[TENUTA SAN GUIDO]、
Ornellaiaの[TENUTA DELL’ORNELLAIA]の最寄り駅。
更に3つとなり駅の「Campiglia Marittima」は前回紹介した
日本人オーナー宮川さんの[BULICHELLA]、REDIGAFFIの[TUA RITA]の最寄り駅です。
27キロ離れたお互いの駅は、電車で約20分。

シエナ駅と現地を結ぶ直通の電車はなく、いくつかのコースが考えられますが、
いずれのコースも車窓からの景色に心惹かれることでしょう。
 牧草を食べる牛の群、こちらを眺める鹿達、陽の光に波打つ力強い土色の絨毯、
カモメの姿を見かけたと思いきや、突然姿を表す真っ青な海・・・
まるでトスカーナのアルバムをめくるごとに、その情景に旅することができる、
そんな童心に戻ったような感激が込み上げます。

さて、宿泊ですが、この2駅付近のホテル数がかなり少ないため、
ほぼ隣駅とも言える近さの駅「CECINA」の海岸に面するホテルもリストアップしました。
電車のタイプによる速度の違いがありますが、
鈍行各駅停車でも「CECINA駅」から「Bolgheri駅」は約6分、
「Campiglia Marittima駅」までは27分です。

●[SIENA]-[GROSSETO ]乗り換え[ GROSSETO]-[Campiglia
Marittima]-[Bolgheri]-[CECINA]
●[FIRENZE]-[LIVORNO ]乗り換え[LIVORNO ] -[CECINA]-[Bolgheri]-[Campiglia
Marittima]
●[ROMA TERMINI]-[Campiglia Marittima]-[Bolgheri]-[CECINA]
※列車のタイプにより、「Bolgheri 駅」を通過する場合もありますのでご注意ください。


・Azienda Agricola Bulichella (Campiglia Marittima)
tel/0565-829892 fax/0565-829553 loc.Bulichella,131 57028
Suvereto(LI)-Italia
e-mail:bulichella@etruscan.li.it
     日本人オーナー宮川氏のアグリトゥリズモ
     庭・駐車場あり。テレビ、電話、トイレ付き。
     一部屋160.000リラ(ダブル)
 
・AURORA
tel/0586-621340 fax/0586-621248
V.le della vittoria 20(cecina 海)
     ★★★ホテル。
     駐車場(10.000リラ/日)・レストランあり。テレビ、電話、トイレ付き。
     一部屋100.000リラ(シングル)/ 130.000リラ(ダブル)  

・IL GABBIANO tel/0586-620183 fax/0586-620867 Via della vittoria
109(cecina 海)
     ★★★ホテル。
     駐車場・レストランあり。テレビ、電話、トイレ付き。
     一部屋90.000リラ(シングル)/ 140.000リラ(ダブル)  

※どのホテルも宿泊料金は、シーズンによって若干異なります。
 
私の場合、ホテルの予約はまず先方に電話を入れ、希望日の空室状況、
金額、支払い方法等の確認をします。
そして、予約確定のために、自分の名前、連絡先、宿泊日、
電話で話した条件(金額や朝食付き、トイレ付き等)を記載したFAXを先方へ送ります。
念のため、先方からも予約確定の返事がFAXでもらえるとよいのですが、、、。
もし、大変そうでしたら、航空チケットを買った旅行代理店や海外で使える
キャッシングカードのサービスに〔ホテル予約手配〕のあるところもありますので、
そこにお願いしてしまうのも手ですね。
 


●そして、美味しい物、食べましょ!

 今回、モンタルチーノはブルネロの大手カンティーナ「BANFI」のレストランです。
「BANFI」のグアスコーニ氏の招待を受け、
パトリッツィオと共にその日のランチコースを戴きました。
出された料理、ワイン共々、残さず平らげ、なんとも高品質な贅肉をうっすらと
身にまとったこの日の記憶は、戴いたワインが身体の中で熟成されて、
身に・心に柔らかく残ることでしょう!

  ・前菜(アンティパスト)+ Serena 1999(Sauvignon Blanc)
      「Antipasto toscano・トスカーナの前菜盛り合わせ」

  ・第一の皿(プリーモ)+ Centine 1999(Sangiovese,Cabernet,Merlot)
      「Minestra di ceci・エジプト豆とパスタのミネストローネ」

  ・肉料理(セコンド)+ Brunello di Montalcino docg 1996(Sangiovese)
       「Scottiglia di cinghiale con patate al forno・
        イノシシの煮込みとポテトのオーブン焼き」

  ・カフェ+Castello Banfi Grappa

 「ン〜、どれもこれも、美味しいですね!」
この季節、期待通りのイノシシのメニューとブルネロにすっかり満足です。
「イノシシも、ブルネロも美味しすぎて、どちらも甲乙付けがたいな。
ブルネロを引き立てるイノシシではなく、またイノシシの為のブルネロではなく、
それぞれ個性が確立している上で、お互いが対等に付き合っている・・・」
パトリッツィオの感想に、グアスコーニ氏も同感です。
「ここシエナは食べ物にも全く恵まれた土地だよ。野菜だって全然味が違うんだ。
香り、味、共に生き生きしてエネルギッシュだからね。
これがまた、同じトスカーナでも海側にいくと、全く味が違ってくるんだよ。
トマトも、ニンニクも・・・」
前菜に盛られた一切れのドライトマトにも深く関心するパトリッツィオ。
全国各地から集まる野菜や魚に見慣れていた日本の事情と違って、
こちらの人は、自分の土地の味をはっきりと知っているんですね。
素材の持ち味に瞬時に反応する彼らを見て、自然の恵みの恩恵を受けて育つ
‘食の贅沢・豊かな生活’というものを感じさせられます。

 「やはり、一番のお気に入りは、ブルネロですか?」
仕事上のゲストのもてなしに、
このような食事の機会の多いグアスコーニ氏に
尋ねたところ、
「私はね、SUMMUSが大好きなんですよ」とのこと。

‘SUMMUS’とは、今年のガンベロ・ロッソで
トレビッキエーリに輝く、
BANFI・サンタンティモのワインです。
   Brunello (45%) ・
    Cabernet Sauvignon (40%) ・
    Syrah (15%)

 この葡萄は、モンタルチーノの南斜面に位置する
海抜250〜320メートルの丘、
粘土質で小石が多い土壌で育ちます。 
   作柄の良い年のみに作られるSUMMUS。
   まず、3種の葡萄を別々に18〜28日間
   発酵した後、フレンチバリック
   (新樽比率50%)に移し、12ヶ月間熟成
   させます。
   それぞれの葡萄が一同に集められ、
   ろ過して沈殿物を取り除いた後、
   またバリックに戻され、6ヶ月間置きます。
   最後に、瓶詰めして寝かし、出荷となります。

カフェに移る前に、グアスコーニ氏お勧めの
‘Moscadello di Montalcino’を戴きます
「オ〜!金色に光っているね〜!」とパトリッツィオ。
 透明感のある鼈甲のような、
 とても柔らかな金色をしてます。
「春、ここトスカーナに一面と黄色に咲き渡る
 ginestra(エニシダ)の香りだね」
と、グアスコーニ氏。
  「私は、キンモクセイの香りを感じます」
「蜂蜜の香りもするよね」と、パトリッツィオ。
  「あ〜、そうそう!マイルドな紅茶に
   蜂蜜を入れたような・・・」
  「それにしても、この色。黄昏色にキラキラ光る
   夕暮れ時の海みたいですね。
   やさしい金色に情緒感と深みを感じます」
「オー、日本人的発想だね〜・・・」

食後にビンサントを戴くことはあっても、
このモスカデッロは初めてです。
 モスカート・ビアンコ種主体のモスカデッロ。
 遅摘みされた葡萄を、ある程度乾燥させて作る
 このデザート用ワインは、アルコール度数14度です。
こちらBANFIでは、全体の15%をフレンチバリックで熟成させます。
熟成期間は、1年間。
繊細な軽い甘みで、まったりとした重量感は感じません。とにかくBuono!
‘美味しい’以外に何と説明したらいいのでしょう?・・・この至福感を伝えるのに、
言葉が追いつきません!

さて、90年代初めまではヘリコプターを使って畑を案内していたというバンフィ。
所有する800ヘクタールの広大な葡萄畑に囲まれたこのお城にはレストラン以外にも
ワインバー、ワインショップ、ワイン博物館もあり、かなり充実した時を過ごせるはずです。
そして、こちらBANFIには日本人スタッフもいますので、日本語でのお問い合わせにも
応じてくれることでしょう。


BANFI (レストラン)
lpcalita Castello di Poggio alle mura 53024 Montalcino Siena
Tel: 0577-816-001 fax: 0577-840-205 要予約(3日前迄)
定休日:日曜
営業時間:月・火・木曜日はランチのみ。水曜・土曜はランチ、ディナー。
コースメニュー料金:ITL 90,000(ワイン別)、ITL 140,000(ワイン込)
クレジット可




ちょっと、噂話

今回は、9月9日(日)発行のイタリアの新聞「LA REPUBBLICA」より、
VENDEMMIA(葡萄の収穫)についての記事の一部を紹介しましょう。
コメントは、シエナの観光局長、ドナテッラ・チネッリ・コロンビーニ氏です。

『天気のイタズラがなければ、ブルネロは、五つ星!』
  
「ブルネロの愛好家は、今年の葡萄に震えるべきですか?」
  「いや、むしろ反対です。
   このまま天気が続けば今年の出来は、5つ星レベルにいきますよ。
  (昨年は3つ星の評価)実際、数日前の強い雨が成熟の速度を緩めてますね。」
「いつから摘み始めるのですか?」
  「だいたい、10日後くらいから白から始まり、
   2週間後くらいからは、始めの赤、それとメルロです」
「量と質については、いかがですか?」
  「実際、量は少ないですね。この春の霜と鹿のせいです。
   数年前にシエナ圏に移ってきた鹿は予想以上の繁殖をしてます。
   葡萄の木を荒らしまわるんですよ」
「2001年の最高のトスカーナワインは、どれでしょう?」
  「私は、サンジョヴェーゼと言いますね。
   素晴らしすぎる葡萄の房に、一瞬の迷いもよぎりませんよ」

発行日の後、シエナは9月22日、23日と大雨に見まわれました。
かすかに青空がのぞく光の中で叩きつける雨は、2時間程で去りましたが、
この気まぐれな雨雲、キャンティやモンタルチーノ付近も通過したのでしょうか?
そして、今年のブルネロ。最終的にはいくつ星の評価に落ち着くのでしょうか?



おまけのイタリア語コーナー!

食べて、飲んで、見学して、移動して、そして・・・‘買い物!’ 
そうです。旅行には買い物も必要不可欠ですね。
 「あれもいいな〜、でもこれも気になるし・・・あ〜どうしよっ?」
お目当ての逸品を見付けたり、偶然目に留まった品物に釘付けに
なってしまったりと、あれこれモノの誘惑に悩まされます。
自分自身を説得させようと、それらしい理屈を探したりもするのですが、
でも、一度気に入っちゃったモノはしょうがない!
イタリア現地にてジワジワとセンサーが作動し始める愉しい悩み。

 「Chiodo scaccia chiodo/
  心配は心配を追い払う!
  (=新たな心配ごとが生じると、今までの心配は消えていく)」
という格言がイタリアにあります。
せめて旅行中は、こんな脳天気な悩みに振り回されて、
現実からスコーンッと逃避しちゃいましょう!
ということで、今回は、〈お店編〉です。

‘お客様は神様です’という日本の感覚とは違い、
 ここシエナでは店員とお客が対等に近い立場にあり、
 まるで友達と相談するような感覚で一緒にモノ選びを楽しみます。
そこで、そんな店内で交わすミニミニ会話のご紹介です!

  
   ・今日は!(午後4時くらいまでの挨拶) 
      ブォン ジョールノ
      Buon giorno

   ・今晩は!(午後4時以降の挨拶)
      ブォナ セーラ
      Buona sera

   ・ちょっと、見るだけなんですけど、いいですか?
      ヴォレイ ダーレ ウナ オッキアータ、ポッソ?
      Vorrei dare una occhiata.Posso? 
   
   ・○○○を探しているんですけど、あります?
      スト チェルカンド○○○. チェラベーテ?
      Sto cercando ○○○. C’e l’avete?

   ・いくらですか?
      クアント コスタ?
      Quanto costa?

  ・もうすこし、安いのはありますか?
      アヴェーテ クアルコーザ ケ コスタ メーノ?
      Avete qualcosa che costa meno ?

   ・じゃあ、これを買います。
      アッローラ、コンプロ クエスト グラッツェ!
      Allora,compro questo Grazie.

  ・残念だけど、ちょっと探していたものとは違うみたいです。(趣味・サイズ・予算)
      ミ ディスピアーチェ マ ノネ エザッタメンテ
      クエッロ ケ スターボ チェルカンド
      Mi dispiace.Ma non e esattamente quello che stavo cercando.

  ・クレジットカードは使えますか?
      ボレイ パガーレ コン ラ カルタ ディ クレディト. ポッソ?
      Vorrei pagare con la carta di credito. Posso?

  ・ありがとう。さようなら
      グラッツェ アリヴェデルチ
      Grazie. Arrivederci.




 

★ここシエナには‘国立シエナ外国人大学’があり、
 イタリア語を学ぶ日本人の姿も多く見られます。

 そこで今回は、そんな彼らの中から、原 加奈子さんに
 「留学・イタリアの生活」についての感想を聞いてみました。

原 加奈子さん(21歳)  
京都産業大学 外国語学部 言語学科 イタリア語専修 4年生  

 イタリアに来てから「家族をもっともっと大事にしよう」って
思うようになりました。
イタリア人は家族そろって食事を始めるのが「当然」なんですね。
お父さんの帰りが遅くても、子供が少々駄々をこねても、
一家全員が揃って初めて「BUON APPETITO(いただきます)」となります。
私の家は、仲はいいけれど、
家族全員がそろって食事するのってたまにしかありません。
帰ってくる時間がまちまちで、食事する時間帯が違うというのが主な理由。
やっぱり、イタリアのように家族全員で食べる方がおいしいですよね。
ただ単に、同じ時間に食卓を囲むというのではなく、
そこで何時間(ちょっとオーバーか)もかけておしゃべりするんです。
だからお互いの気持ちをよくわかっているように思います。
これは決して友達や恋人を大事にしないということではなく、
人とのつながりを大事にするってことだと思います。
イタリアに来なかったらきっと気づかなかっただろうな。
家族の時間を大事にするイタリア人。
そのためには、時間がくれば仕事はさっさと切り上げるし、
閉店間じかに来たお客さんには帰ってもらう・・・
イタリアらしいといえばそんな気もする今日この頃。  
留学生活8ヶ月目のハラカナでした

★最後に一言

9月11日のニューヨークの事件に対し、被害にあわれた方々への
深い同情と共に世界平和を強く願います。
世界平和は、誰かが構成してくれるであろう脚本は存在せず、
私たち一人一人の心の中の状態から成り立つものだと思ってます。 
こちらシエナには、実に様々な人種の人々が、様々な背景の基に共存していますが、
顔見知りの人と交わす挨拶や個人的なコミュニケーションから得る信頼感には、
国の政治問題や宗教絡みの問題、偏見の効力は弱く、
仮に国家やある組織同士での問題が起きたとしても、日常生活の現場に於いては、
彼ら(外国人の友達)を見る目が変わることはないでしょう。
本当の敵は、人間の心に潜むエゴや恐怖感、その裏返しが‘憎の対策’と形を変えて、
妙な行動に走ってしまう、そんなひ弱さだと思うんです。
温かな社会環境の上に
一人一人が心に余裕を持って相手と接することができますように。
社会機関が絡む利害関係に関係なく、
人間としての視点から人間を感じられますように。
そして、そんな身の回りの小さなコミュニケーションのオーラが
世界平和に結びつきますように。

ワインが日常のコミュニケーションシーンに於いて、
味にも、精神にも良い働きかけをしてくれれば幸いです。
皆さんのさり気ない日常の幸せにSalute!