2月のお勧めワイン

このコーナでは毎月、Shuの選んだお勧めワインを紹介します
 
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インフルエンザが流行っていますが皆さん気を付けて下さいね。
実は私は2週間前にかかってしまい1週間ワインの飲めない悲しい思いをしました。
健康に気を付けておいしくワインと付き合いましょう。

さて今月はバレンタインデーがありますのでこれに因んだワインをひとつと
イタリアの注目株のワインをご紹介します。

 

サンテミリオン

Magdelaine
今月はバレンタインデー。彼にどんなプレゼントをあげようかななんて
考えている女性もいらっしゃるかと思います。
ワインの定番の銘柄は「聖なる愛」という意味の「サンタムール」、
ラベルのハートのマークが嬉しい「カロン・セギュール」でしょうか。
サンタムールはボージョレですのでライトなワインが好きな彼に、本格的
ボルドー派の(重厚な味が好みの)彼にはカロン・セギュール
いいですね。

上の2つは定番中の定番ですが、今回ご紹介するのはもうちょっと選択肢を
広げたい向きにぴったりのワインです。同じボルドーですが、重厚なメドック
地区ではなく、複雑さとバランスの良さを兼ね備えるサンテミリオン地区
ワインです。「ボルドーの中のブルゴーニュ」と呼ばれる事があるように
サンテミリオンのワインは渋味が少なく口当たりも柔らかく酸味との
バランスも優れています。渋味の苦手な彼にはお勧めですし、ワインの
初心者の彼にもお勧めの銘柄です。

かつてヨーロッパで聖地を訪ねる巡礼が盛んだったころ、サンテミリオンの
街は巡礼達のための宿場町として栄えました。そしてその巡礼のひとりでも
あった聖エミリオンが住みついたのがここサンテミリオンであり、名前も彼の
名前から付けたものです。聖エミリオンが住んでいた洞窟は寺院として
残っており(残念ながら拝観は出来ないようですが)、街も中世の面影を
残す雰囲気のある街です。
この洞窟のある丘陵地帯の葡萄畑から作られるのがサンテミリオンの
ワインです。聖なるバレンタインデーにふさわしいワインだと思います。

写真のワインはその丘陵地区で作られるワインのひとつ、
シャトー・マグドレーヌです。サンテミリオンの2大シャトー、オーゾンヌ
シュヴァル・ブランに肉薄する品質を誇るシャトーです。
マグドレーヌがたまたまお店に無くてもサンテミリオンのワインなら
きっとあるはず。ラベルにもきちんとSaint Emilionつまり「聖」の文字が
あるはずです。

14日にレストランで食事を予定している彼も、オーダーする時は
「サンテミリオンのワインを」と言ってみませんか?

 
 

ルピカイア

Lupicaia
イタリアの2大ワイン産地のひとつ、トスカーナで最近めきめきと頭角を
表わしているのがこのルピカイアとその弟分のタッシナイアです。
DOCGとかDOCといった格付けではなくIGTという言わば地酒に
相当する格付けとされていますが、実力はイタリアワインの最高峰の
サッシカイアに比較されるほどまでになっています。
イタリアらしくオリーブと葡萄が混在した畑から原料葡萄が収穫されます。
実はイタリアの葡萄畑はオリーブの木と混栽されているところがとても
多いのです。

さてこのワイン、原料の90%がカベルネ・ソービニヨン、残り10%がメルロ
という事でボルドータイプのワインと言う事が出来ます。味わいもしっかりと
した濃厚なものでベリー系の濃い色の果実の香り、少しですがミントの香り
もあります。
残念ながら人気が沸騰して最近では1万円くらいするようになってしまい
ました。お財布と相談してからでないと買えないかもしれませんが、
ボルドータイプのワインが好きな方にはお勧めの一品です。

弟分のタッシナイアはサンジョベーゼ主体のワインですが、こちらも
しっかりとした造りになっていて、キャンティ
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの優れたものと比べても遜色ないお勧めの
ワインです。ちょっと変わった星印(?)が目印です。



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